別府リハの就労定着支援センターでは、障がいのある方が、雇用された企業などで働き続けることができるよう、関係する方々との連絡調整や雇用にともなって生じる日常生活や社会生活でのさまざまな問題に関する相談をとおして課題を把握し、必要な支援をおこなっています。
難病を抱え、令和3年1月より、事務職員として就職されたAさん。
体調管理をしっかりおこない、病院受診以外のお休みもなく仕事を続けられていました。
仕事に必要な資格試験にも合格。
体調も安定し、順調に就労継続ができていました。
しかし、就職から2年が過ぎたころ、主治医より「手術が必要な状況にある」と宣告がありました。
大手術となるため、約2か月の休みが必要となりました。
まず、就労定着支援員もAさんに同行し、上司に報告しました。
休職する時期の相談をし、業務調整をおこない、その日程を元にAさんは主治医と入院・手術日を決めました。
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<入院時のご様子(Aさんより)>
万全の体制で人生4度目となる手術を受け、初めて後遺症が残りましたが、すぐにリハビリに取り組みました。
発声・嚥下障害のため、声を出すことや食べることが大変でした。
最初は全粥嚥下食から始まり、軟飯軟菜食、そして常食へとステップアップし、リハビリの成果を感じました。
目標は「復職」という思いで、毎日体を動かして、発声練習を頑張りました。
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手術後は随時、就労定着支援員に連絡をいただき、状況を確認しながら復職日を検討しました。
就労定着支援員はAさんの手術後の状況を踏まえ、職場の上司に配慮事項を報告する役割をさせていただきました。
そして、Aさんは予定通り手術から2か月後に復職できました。
上司に相談「どうでしょう?」
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<復職後のご様子(Aさんより)>
後遺症として声の出しにくさが残りました。
復職後は、電話対応以外の仕事をメインにするよう配慮していただきました。
少しずつ電話をとる、喉の調子を整え電話をかけるなど、話す機会を増やしていきました。
家でも家族と話す、歌を歌うなど、声を出すようにしました。
最初は咳き込んだり詰まったりすることもありましたが、少しずつ長く話せるようになりました。
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今では電話もスムーズに!
にじ利用者さまの郵便実習後のチェックも!「間違いはないかな?」
私たちには計り知れない苦労があるかもしれませんが、日常・仕事に邁進されているAさんの心の強さを私たち支援者はいつも感じています。
就労定着支援 月1回の面談中「何でも話してね。」
就労定着支援センターでは、これからも、利用者さまの体調を確認しながら、仕事が継続できるようサポートを続けていきます。