事務作業のプログラムで作成した資料を朝礼で読み合わせます。
障害者支援施設「にじ」では、毎週火曜日に就労移行支援を受けられている利用者のみなさまが勉強会をおこなっています。
今回はその準備から勉強会本番に至るプログラムの様子をご紹介します。
資料づくり
このプログラムの特徴は、資料の準備から勉強会までのすべてが、社会で働くことをめざす利用者のみなさまの仕事の訓練である、ということです。
資料にする記事をパソコンで入力します。
まずは勉強会で使う資料づくりから始めます。
就労移行支援のプログラムのひとつである「事務作業」の時間に、「職場の教養」という冊子から、利用者のみなさまが記事を選んでパソコンで入力し、資料を作成します。
冊子をよく見てミスのないように文章を入力したら、最後に漢字にルビをふって完成です。
読み合わせと感想の書き込み
完成した資料は、最初の写真のように朝礼の時間に読みあわせをし、そのあと、おひとりずつ感想を書いて。
読み合わせを終えたら、全員が自分なりの感想を書きこみます。
書くことが難しい方もいらっしゃるので、その時は重要だと感じた文章に線を引いていただき、発表の際にはその箇所を読み上げてもらいます。
感想の発表
同じ文章を読んでもそれぞれに感想は異なります。個性豊かな感想に、時には笑いが巻き起こることも。
今回は「大目に見る」というタイトルの記事が配られたのですが、ある利用者の方からは「結婚前には両目を大きく開けて見よ。結婚してからは片目を閉じよ」という部分に「自分は逆だったな(笑)。自分の見方を変えることの大切さがわかった。」という感想が聞かれました。
勉強会は社会復帰への準備の場
このように、勉強会の資料には、みなさまが社会復帰したときに役立つ記事がたくさん盛り込まれています。
この勉強会は、パソコン入力や文章作成の練習になるだけでなく、社会人としてのあり方、考え方をふりかえる場にもなっているのです。